建設業許可の必要性について

〇建設業は許可制

建設業法では、税込500万円以上(建築一式工事の場合は、1,500万円以上又は延べ面積150㎡以上の木造住宅)の工事を施工するためには建設業許可が必要と定められており、無許可で500万円以上の工事を施工すると建設業法違反となります。それでは、なぜこのような建設業許可の制度が定められているのでしょうか。

〇建設業が許可制である理由

建設業許可が定められている建設業法の第一条には下記のとおり定められています。

この法律は、建設業を営む者の資質の向上、建設工事の請負契約の適正化等を図ることによつて、建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護するとともに、建設業の健全な発達を促進し、もつて公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。

上記からも、建設業が許可性である理由は、適正な工事の施工の確保と発注者保護のためと考えられます。つまり、建設業者が手抜き工事・不正工事をしたり倒産してしまったら大変であり、そのようなリスクから発注者を守るために建設業許可制度が定めらえているのです。

〇建設業許可の要件から考える発注者保護

建設業許可制度は、建設業者に対して大きく5つの要件を求めています。

①専任技術者(技術力があるか)
②経営業務の管理責任者(しっかりした経営者がいるか)
③財産的基礎(十分な資金があるか)
④誠実性(誠実か)
⑤欠格要件(経営者の素行に問題はないか)

上記のような要件をクリアしなければ建設業者を取得することはできません。建設業許可制度は、上記のような要件を建設業者に課すことで、建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護しているのです。

また、近年のコンプライアンス意識の高まりにより、請負金額が500万円未満の場合であっても、発注者等の意向により建設業許可の取得を求められるケースも増えています。

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